七夕に降る情緒雨

今日7月6日に降る雨は、彦星が織姫に会うために車（牛車）を洗う時の水しぶきが雨になって落ちることを表現して「洗車雨」という･･今日のTVでそう言っていた。知らなかった。デート前の心ときめきは、時を越えて変らぬもの。見事にして乙な表現だ。さて、調べると、七夕前日の雨「洗車雨」に対して七夕当日の雨を「催涙雨（さいるいう）」と呼ぶそうだ。逢おうとして逢えなかった悲涙か　それとも惜別の涙雨なのかいずれにしても、日本人の心表現というものは、細やかで彩り深いと改めて想う。表面だけをなぞるような、無機質的感情が行交う現代。明日もしも雨が降れば、その淡き感情きらめくしぶきとして、しばし天を仰ぎ見ながら頬に受けてみることにしよう。